陶器とメスカルとテキーラ

グアナファトから北東に55km、バスで1時間ちょっとの所に、メキシコ独立運動が始まった町ドローレス・イダルゴがある。その町には地元で有名な陶器のお店があり、メキシコ特産の蒸留酒メスカルやテキーラの専門店もあるというので行くことにした。
まずは陶器店に行き、自宅用に小鉢と花瓶を買った。店に並んでいた品々は、如何にもメキシコ!という感じの黄色とオレンジ色に青という派手な色合いではなく、藍色を基調とした落ち着いた色調の陶器だった。派手な陶器は外国人向けのお土産用で、現地の人は比較的シックな色調が好みらしい。
町の中心部は歩行者天国になっていて、左右に観光客目当ての屋台や店がずらりと並んでいる。お目当ての酒屋はその一角にあり、様々な種類のメスカルとテキーラを置いていた。ちなみにメスカルとは竜舌蘭を原料にした蒸留酒、その中でも特定の地域で作られたものをテキーラという。私たちは芋虫が入った珍しいメスカルを買ってきた。

人民の人民による人民のための政治

1810年9月16日に、神父ミゲル・イダルゴがミサに集まった人々に植民地政府とスペインを非難する大演説をしたことが引き金となって、独立戦争が始まった。町の中心部のプリンシパル広場には、イダルゴ神父が人々を引き連れて闘いに行く姿の彫刻があり、「人民の人民による人民のための政治」と書かれていた。
あれ?これって米国のリンカーン大統領の演説では?と思い、夕食時に知り合った現地の人に訊いてみた。するとこの文言はイダルゴ神父が最初に演説した言葉であり、リンカーンはそれを「パクった!」と言うではないか。確かにリンカーンがゲティスバーグで演説したのは1863年、イダルゴ神父の演説より50年以上もあと。アメリカ大陸における民主主義の原点はメキシコだったんだ!!!

ドローレス・イダルゴの陶器店。藍色を基調とし、淡い色で花や小鳥などが描かれた手作りの食器類。どっしりとした作りで日常使いに適している。

陶器店のオーナーと娘さんと愛犬。オーナーのお父さんが創業者。店の裏が工房になっていた。

メスカルとテキーラの専門店BUHO(フクロウ)のご主人と。BUHO特性ショッピングバッグに入れてくれた。

「人民の人民による人民のための政治」について教えてくれた人と愛犬。酔っていたのでちょっとピンボケ。

ドローレス・イダルゴのダウンタウン。歩行者天国になっていて露店の土産屋が並んでいた。

独立を勝ち取るために民衆を率いる神父ミゲル・イダルゴの銅像。鳩を掲げた女性は自由と希望を象徴しているのだろう。