アラモ砦の戦いは共和国への道

私たちはニューオリンズから真西に進路を取り、世界文化遺産アラモ砦があるサンアントニオへと向かった。「アラモの戦い」は1836年2月23日から3月6日までの13日間、メキシコ軍とテキサス独立派の間で戦われ、砦に立てこもった189人が全滅した。 
旅行を前に改めてジョン・ウェイン主演の映画「アラモ」を観るとアメリカの原点かもと思える彼のセリフがあった。曰く「共和国、なんて素敵な言葉なんだ。自分たちのことは自分たちで決める国、共和国という言葉を言う度に胸が熱くなる」と。立憲君主制の国イギリスの植民地だった東部などが、1776年に独立して共和国になったが、当時テキサスはまだメキシコ領のままだった。彼らは独立して共和国を創ることを夢見たのだろう。

ヒストリック・マーケットとリバーウォーク

サンアントニオの人口の約6割はヒスパニック系だ。私たちはアラモ砦のすぐ傍のホテルに泊まり、アラモ砦や観光名所ヒストリック・マーケットとリバーウォークに行った。ヒストリック・マーケットは、ここはメキシコか?と思うほど。売っている物はメキシコの特産品、売っている人もヒスパニック系、レストランもメキシコ料理。メキシコに行かなくてもメキシコ気分を味わえる。
サンアントニオ川沿いにある遊歩道(リバーウォーク)には、レストランやバー、お土産屋がびっしりと並び、ボートで遊覧する人など、昼も夜も観光客で賑わっていた。この町の名物はテクスメクスという南部料理とメキシコ料理がミックスされた料理。アラモの戦いを経て、アメリカとメキシコが融合しているサンアントニオらしいご当地グルメだ。

テキサス州の旗がはためくアラモ砦前にて。元は伝道所だったが軍の駐屯地になり、今は記念館になっている。

リバーウォークの遊歩道に並ぶレストランのアンブレラ。テクスメクス料理店もある。川沿いは涼しく料理も美味しく感じる。

サンアントニオ川を行くリバーボート。一周45分間かかるので諦めた。

メキシコ製品で溢れるヒストリック・マーケットの通り。中に入ってもメキシコ感一色。みんなアメリカに居ながらにしてメキシコを楽しむために来ていた。

アラモの戦い当時の服装で解説するボランティアの人。奥は当時の大砲で、手に持っているのは大砲の弾。

アラモ砦の中。外国というよりはアメリカ人の観光客の方が多いように感じた。解説員がいて詳しく説明してくれる。

アラモ砦前にあるデビー・クロケットの像。映画ではジョン・ウェインが演じていた。トレードマークのアライグマの帽子(クロケット帽)を被っている。