先住民文化の宝庫
オアハカは先住民の比率が高く、伝統衣装や民芸品の宝庫とガイドブックに書いてあったので、夕方にダウンタウンにある地元の人向け日用品が中心のベニート・フアレス市場と観光客用の民芸品市場へ行った。民芸品市場では、孫に可愛い刺繍のついたワンピースのような上着を買った。刺繍は「マノ」という手縫い刺繍の物と「マキノ」という機械刺繍の物がある。マノは値段が高いが温かみがあり、それぞれに表情が違うのでマノを買った。
ベニート・フアレス市場の中は、ところ狭しと八百屋、魚屋、肉屋、日用雑貨屋などがぎっしりと並んでいる。肉屋で炙ったチョリソーを買い食いし、翌朝のトマトを仕入れて出ると、屋台でチーズを売っていた。ガムのように伸びるチーズをおばさんが素手で伸ばして丸めて計り売りしている。一口味見させてもらったら凄く美味しい!これが名物オアハカチーズか。お土産にすることにして20個の塊を作ってもらった。
中央アメリカ最古の遺跡
オアハカ近くにはサポテコ族が造った中米最古の遺跡であるモンテ・アルバンとその後に移動して造ったミトラがある。この地はマヤ文明の前に中米で最も高度な文化的水準を誇っていたが、今は基壇のみしか復旧されていない。
球技場跡というのがあり、豊作を願う宗教儀式として球技を行ったらしいが負けたチームは殺されたという。また300枚の巨石平板に踊る人のレリーフというのがあり一見踊っているように見えるが、口を開けて局部から血を流しているので、捕虜の拷問や死体を意味しているらしい。古代ローマでも殺し合いの見世物に市民は熱狂したというが、古代の人々は結構残虐だったのだろう。人権という概念が一般化した20世紀に生まれて本当に良かったとしみじみ思った。