メキシコのイメージが180度変化

メキシコ各地にはそれぞれ違う古代文明の遺跡があり、かつてここには北アメリカ大陸の他の地域では見られない素晴らしい文明が栄えていたことがわかる。しかしその後のスペインの侵略でそれらは破壊され埋没していった。続くスペイン統治で町には今でもコロニアルシティの面影が残り、特に町の中央に位置する中央教会はどれも荘厳で素晴らしい。かつてメキシコは北米大陸で一番栄えた地域だったことを覗わせる。
旅が終わる頃には「大きな帽子を被り、肩から斜めに機関銃の弾をぶら下げて馬に乗った男たち」と「綺麗な刺繍の民族衣装を着た黒髪の女」、そしてサボテンとテキーラという私のメキシコのイメージは180度変化していた。メキシコは多様な文明と文化の奥深い国、興味深い国である。

ふたたびメキシコシティに戻って

日本に帰るために私たちはメリダから一路飛行機でメキシコシティに戻ってきた。今回のメキシコへの往復のフライトは、この夏からANAが初めて成田・メキシコシティ間を就航することになったので少し高かったがANAを使った。初就航だからきっと力を入れているに違いないと期待したからだ。期待にたがわず、乗務員やスタッフはとても丁寧な対応で食事も美味しかった。メキシコシティの空港でメキシコ人の女性スタッフが手を腰の前で揃えて「ようこそ、いらっしゃいませ」と深々とお辞儀をしたときには、その初々しさに思わず笑ってしまった。日本人女性がするとなんでもないのにメキシコ人女性がすると外国人が着物を着たような違和感がある。「取って付けたような」とはこういうことをいうのだろうか。
飛行機に乗ったらそこはもう日本そのもの。日本人スタッフ、日本語の映画、日本の新聞、日本の食事、日本式サービス、何もかもが懐かしい。やっぱり私は紛れもなく日本人!

サカテカス・世界遺産の一つコロニアル時代に造られた美しいアーチのエル クボ水道橋。

サカテカス2・地元で採掘される桃色を帯びている石で造られた教会。サカテカスはピンクシティという愛称で呼ばれている。

サカテカス・地元で採掘される桃色を帯びている石で造られた教会。サカテカスはピンクシティという愛称で呼ばれている。

サカテカス3・地元で採掘される桃色を帯びている石で造られた教会。サカテカスはピンクシティという愛称で呼ばれている。

メキシコシティ・国立人類学博物館内に展示してある石造りのマヤ暦。1日では見切れない程各遺跡からの資料がたくさん展示されていた。

グアナファト・ピピラの丘に建つメキシコ独立史の英雄「ピピラ記念像」
銅像の前での写真は、いつも銅像と同じポーズをとることにしている。

オアハカ・メキシコ料理に飽きて日本食レストランで、カレーライス、から揚げ、とんかつ、たこ焼きを注文。ビールはコロナビール。

グアナファト・博物館になっているメキシコ絵画運動を牽引したディエゴ・リベラの生家にてフリーダ・カーロとディエゴの人形の前で。

グアナファト・通りの食堂で仲良くなった現地の家族と。こういうひと時が旅の楽しみの一つ。