夜景が美しい中世ヨーロッパの街並み

サカテカスは16世紀にメキシコ随一の銀鉱で栄え、壮麗なバロック建築物が残っている中心部は世界文化遺産に登録されている。銀鉱山の跡が観光用に公開されているので坑内に入った。先住民の過酷な労働で採掘された金銀が巨万の富となりサカテカスの美しい街を作ったのだろう。当時世界に流通していた銀の四分の一はメキシコ産だったらしい。
予約していた中心部のホテルは元闘牛場を改装した建物で、ホテルの窓からは昔の水道橋の優美なアーチが見えた。ドミニカでも世界遺産の中の旧総督府のホテルに泊まったが、歴史の浅い北海道人にとっては、まるでタイムスリップでもしたような気分になる。
夜になって夕食を食べに外に出てみて、街並みの美しさに息を呑んだ。街中がまるでテーマパークのようにどこもかしこも琥珀色にライトアップされ、観光名所の建物はもちろんのこと、小さな路地までがそれぞれに美しく、今風に言えば「映える」いや「映えまくる」のだ。メキシコシティからのフライトが何故か早朝か夕方しか飛んでいない訳が、やっと分かった。

電気湯沸かしポットは旅の必需品

早朝に着いたので、お茶を一杯と思ったが部屋に湯沸かしポットがない。お湯を頼んだが何度頼んでもぬるいお湯しか持ってきてくれない。そういえばメキシコシティの二つのホテルでも湯沸かしポットがなかった。お茶飲みの私としては耐えられないので町に出て電気湯沸かしポットを買った。このポットがこの旅の間中、どれほど役に立ったことか。インスタント味噌汁やカップ麺、そしてコーヒー用にと大活躍した。なんせメキシコのコーヒーはどこで飲んでも薄くて不味い。かのスターバックスでさえ、アメリカンのお湯割りのような味のないコーヒーが出てきた。長期の海外旅行には電気湯沸かしポットは必需品だと思う。

闘牛場を改築したホテルの中庭。ここで闘牛が行われ、植木が置かれている所が観客席。後ろに見えるアーチは水を街中に運ぶための水道橋。

夕食の後にサカテカス中心部を散策。どの建物も路地もライトアップされていて幻想的で美しい。

夕食の後にサカテカス中心部を散策。どの建物も路地もライトアップされていて幻想的で美しい。

ヘルメットを被って銀鉱山の中へ。ガイドが説明してくれるが、スペイン語なので何も解らない。

街のシンボル、サント・ドミンゴ教会。この地方の砂岩はピンク色なのでピンクシティと呼ばれている。

街の電気屋さんで電気湯沸かしポットを買った。このポット、その後のグアテマラ、ベリー、エルサドバドルなど、数々な海外旅行で大活躍した。