イスラム最後の王朝グラナダ

ギターの演奏で有名な名曲「アルハンブラ宮殿の思い出」のアルハンブラ宮殿があるグラナダ。13世紀にイスラム教のグラナダ王国が建国され、初代王ムハンマド1世が築城し、以後歴代の王が建設を引き継ぎ100年以上かけて完成したのがアルハンブラ宮殿。8世紀にオビエドで始まったレコンキスタ(キリスト教徒によるイスラムからのイベリア半島奪還運動)は、15世紀にグラナダ最後の王ボアブデルがアルハンブラ宮殿を明け渡して終焉した。

アラベスク模様の魔法の城

侮っていた!お城の遺跡だから見学には2時間もあれば十分だと。しかし実際のアルハンブラ宮殿は、じっくり見ようと思ったら二日は必要なほど広くて奥深い。時間の都合で見学できたのはメインのナスル宮殿周辺のみだったが、それでも4時間以上必要だった。
建物はどれも素晴らしいイスラム様式のアラベスク模様とタイル細工で彩られていた。色彩は長い年月で落ちている所が多かったが、残っている壁やタイルから想像してみると、完成当時の美しさは如何ほどかと思われた。「王が魔法を使って建てた」と言われる所以が納得できる。その美しさはいくら見ていても飽きなかった。もし行かれるのなら二泊三日をかけてじっくり見ることをお薦めする。

ホテル・アルハンブラ・パラセ

本物の宮殿をすべて見学することはできなかったが、宮殿のように美しいホテルに泊まることが出来た。1910年に建てられたイスラム様式のホテルは、内装はすべて金と乳白色のタイル細工で彩られ、カフェテリアのテラスからはアルハンブラ宮殿を見下ろすことが出来た。夕日に照らされて刻一刻と変化していく宮殿を見ながらの夕食は、ワインの酔いも手伝って悠久の彼方へタイムスリップしたような気分にしてくれた。
全くの余談だが、このホテルだけが今回の旅行で唯一のウォシュレットトイレだった。

今回の旅行で唯一のウォシュレットトイレinアルハンブラ・パレスホテル

イスラム様式が素晴らしいアルハンブラ・パレスホテル

アルハンブラ宮殿のモザイクと彫刻の見事な装飾

アルハンブラ宮殿の美しいシンメトリーの中庭