フェイクシティーラスベガス
グランドキャニオンから西に行くと砂漠の中にラスベガスが現れる。ラスベガスは一言で言えば「フェイクシティ」だ。そこには、エッフェル塔、自由の女神、エンパイアステートビル、古代ローマの遺跡、ベネチアのゴンドラまであるが、全てフェイク=造り物だ。ホテルもそれぞれのテーマで造られていて、私たちのホテルはエジプトがテーマだった。町はパチンコ店の軍艦マーチが鳴り響いているような感じでお金が全て、お金がなければ何も楽しくない。ホテルの売店の350ml缶ビールが150円もする。外食する気にもなれず、デリで買ったサンドイッチを食べながら観たラスベガスの観光動画に写っていたのは、自家用飛行機から降りてくるアフリカンアメリカン、連れている美女はヒスパニック系。この国のアメリカンドリームはもう白人のものじゃなくなっているんだ!?
我が青春のベニスビーチ
友人夫婦はロサンゼルス空港からNYへと帰って行った。残った私たちは大都会のロスを避けてサンタモニカの南に位置するベニスビーチに宿をとった。そこは我が青春の70年代を彷彿とさせるエリアだった。店のインテリアがサイケデリックで、中からはロックが聴こえ、今にもヒッピーが現れそうな感じがした。1キロ程度のビーチ沿いの通りには露店が並び、人々がたむろし、時々マリファナの匂いがした。私たちはすることもなく日がな一日ホテル前の露店を冷やかしながら散策し、夕陽を眺め、夜は町の方に行って、洒落たレストランでカルフォルニア料理とワインを堪能し、NYからロスまでの過酷な旅の疲れを癒した。