救急外来のお世話に

時差ボケと標高、寒いホテルのせいかキト1日目で風邪を引いた。暖かいホテルに移動すれば回復すると甘く考えていたが一向に良くならない。次の日も声は全く出ず朝食後に何度も吐いた。しまいには水を飲んでも吐くようになり、さすがにまずいと思い近くの病院に行った。そこは一つのビルに何件かのクリニックが入っているところだった。長い間待たされてやっと診察室に入り、これまでの経緯から高山病の疑いもあると思うと言ったのだが全く理解されない。ここで高山病なんてありえないと言い、吐き気止めを処方されただけで帰された。しかし夜になっても症状は一向に良くならない。このままでは旅を中止しなければならなくなると思い、大きな病院の救急外来に行くことにした。点滴が終わり数種類の薬を処方され、ホテルに帰ってきたのは夜中の2時を過ぎていた

もう旅は無理なのか・・・

熱いバスタブに浸かりながら「もう旅をすることは年齢的に無理なのか?神は止めろと言っているのか?」と思ったら泣けてきた。旅を中止して日本に帰るか、それとも続けるか。やっぱりここまで来て諦めきれない。日本に帰ることはいつでもできる、行けるところまでチャレンジすることにした。予定ではキト3泊でガラパゴスへ行くことになっていたが急遽変更し、キトを2泊延泊して新たに日程を組み直した。私はホテルに籠り、キト以後のホテルのキャンセルと再予約、夫は航空会社まで行き飛行機のキャンセルと再予約をした。行けるところまで行こう、もう駄目だと思ったら帰国すれば良い、もし途中で死んだらそれはそれで本望だと覚悟を決めた。

クリニックの先生は「ここで高山病なんてあり得ない!」と言う。そりゃあそうでしょう、あなた方はキトで生まれて生きてきたのだから。でもここは2850m、旭岳より高いんだけど・・・。

基幹病院の救急外来の寒い部屋で点滴を受ける私。2万円程度を支払ったが帰国後旅行保険から補填された。

移動した新市街のホテルの窓から「旅を中断して日本に帰らなくてはならないかも・・・」と悲しい気持ちで眺めた夕日。

クリニックでは処方箋を出すだけで薬は近くの薬局で買った。吐き気止め一箱だけならわざわざクリニックにいくこともなかったと思った。

色々なクリニックが入っているビル。入るときに守衛さんからどこのクリニックに行くのか聞かれ、クリニックに確認してからやっと入場を許された。

基幹病院から出された薬とアップルジュース、水だけで二日間過ごした。そのあとに飲んだ日本から持っていったインスタント味噌汁のなんと美味しかったことか。