レコンキスタってなんだ?!
サン・セバスチャンから西に向かって移動し、一気にサンティアゴ・デ・コンポステーラまで行こうと考えていたが、さすがに800キロを一日で移動するのは無謀と思い直して、途中のオビエドに1泊することにした。
泊まるつもりがなかったのでオビエドのことは何も調べていない。慌てて地球の歩き方を開いて見ると「レコンキスタ発祥の地」と書いてある。「レコンキスタ」ってなんだ?音楽か踊りかそれとも今はやりのスィーツか?
旅で学ぶ世界の歴史!
調べてみると、レコンキスタとは「ムスリムからイベリア半島を奪還するためのキリスト教徒による活動の総称」とある。高校の世界史で習うとあるが記憶に全くない。こんなところで勉強不足が露呈した。という訳で、ネットの「細谷のセンター世界史講座」でにわか勉強することにした。これが意外と面白くてハマった。レコンキスタからゲルマン民族の大移動、大航海時代へと波及して、期せずしてヨーロッパにおけるスペインの歴史をざっくりと学んでしまった。高校の時は全く興味が持てなかったのに、現地に行ってみると俄然面白くなる。やはり旅の醍醐味の一つは「行ってみて知る歴史」と改めて思った。
町中がレコンキスタの誇りに満ちて
祭りでもないのに夕方になると街の広場で音楽隊が演奏を始め、昔の装束に身を包んだ学生らしき若者たちが練り歩いている。8世紀にこうやってレコンキスタが始まり、15世紀までかかってやっとすべての国土を奪還したとのこと。
次の日の朝ホテルの前庭でも昔の装束を着たこちらはリタイア組と思しき人々が音楽を奏でている。ホテルが雇っているアトラクションなのかと思ったら皆さんボランティアだと言う。市民がこの町がレコンキスタ発祥の地であることをとても誇りに思っていることがひしひしと伝わってきた。